急霰きふさん)” の例文
やゝ待ちあぐみたる会員は急霰きふさんの如き拍手をもつて温厚なる浦和議長を迎へたり、議長はおもむろに開会の辞を宣して、今や書記をして今夜の議案を朗読せしめんとする時「議長ツ」と
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
洪濛こうもうたる海気三寸の胸に入りて、一心見る/\四劫しごふに溢れ、溢れて無限の戦の海を包まんとすれば、舷に砕くるの巨濤ほとばしつて急霰きふさんの如く我と古帽とに凛烈りんれつの気を浴びせかけたる事もありき。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)