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忿
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おこ
ふりがな文庫
“
忿
(
おこ
)” の例文
彼が
忿
(
おこ
)
って帰ってしまわないようにと、彼女は言い訳をしたり、御機嫌を取るために
強
(
し
)
いて笑顔を作ったりした。
大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それはよかったけれど、お酒飲みだすと、あの人の態度何だか
気障
(
きざ
)
っぽくて、私
忿
(
おこ
)
って廊下へ飛び出しちゃったものなの。そうなると、私後ろを振り返らない女よ。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
相手を
忿
(
おこ
)
らして死なしておる者もあるので、冥府から本司に知らしてきて、捉えて獄に入れたが、もう已に牛となって、隣の家に生れて、その負うところを弁償さしておる
富貴発跡司志
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
坊ちやんはさつきから、洗吉さんに相手になつてお貰ひになつて、六畳でふざけてお出でになつたが、見ると、どうしてか
忿
(
おこ
)
つてはたきを振り上げて手向ひをしてゐられる。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
又五郎は面を掩ったまま、
忿
(
おこ
)
っているというよりは虚脱したような調子で続けた。
葦
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
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この魚が身体に不相応に大きいあの顎を脹らませて
忿
(
おこ
)
ったような顔をしているのはちょっと滑稽である。肉はかなり強靭でそれに脂が濃いために少しばかり口の中で滑べるような感じがする。
雑魚図譜
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
“忿”の解説
忿(ふん)(sa: krodha、クローダ)は、仏教が教える煩悩のひとつ。
瞋に付随して起こる。
怒り。いきどおり。自分の気に入らぬことに激怒して、杖で人を打とうとするぐらい激しい感情になる心をさす。
この心は粗暴な言動を生み出す。
説一切有部の五位七十五法のうち、小煩悩地法の一つ。唯識派の『大乗百法明門論』によれば、随煩悩位に分類され、そのうち小随煩悩である。
(出典:Wikipedia)
忿
漢検1級
部首:⼼
8画
“忿”を含む語句
忿怒
忿々
忿懣
忿然
忿恨
欝忿
忿念
忿激
鬱忿
餘忿
痛忿
水牛面忿怒妙王
死忿
恚忿
怒気忿々
御忿恚
忿憤
忿恚
忿怨神
忿怒瞋恚
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