“忿念”の読み方と例文
読み方割合
ふんねん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、僥倖(ぎょうこう)なことには、一同の眼も好奇心に駆られて、彼方(あなた)へばかり注がれだしたから、誰あって、末席の新九郎が、怖るべき殺気の忿念(ふんねん)につつまれていようとは気がつかない。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
演じて夫人の跨下を出づるに至るや、両人覚えず大哭(たいこく)して曰、「名節地を掃(はら)ふこと此(ここ)に至る。夫れ復(また)何をか言はん。然れども孺子(じゆし)の為に辱(はづかし)めらるること此に至る。必ず殺して以て忿念(ふんねん)を洩(も)らさん」
八宝飯 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
彼の忿念(ふんねん)は刻々と燃えて、握りしめた柄刀(つか)に、微かな鍔鳴りがガタガタと聞かれだした。金井一角をさえ真ッ二つにした腕——三太刀振って三人を外さなかった春日新九郎だ。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)