快捷かいしょう)” の例文
犬山快捷かいしょうのあと、勝入のむこの森武蔵守が、われも一功名をと、徳川方の本営小牧こまきを奇襲するつもりで、羽黒へ潜行し、かえって大敗を喫したのみか、鬼武蔵とよばれた森長可ながよし
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孔明がその快捷かいしょうの報を、久しく心待ちにしていたであろうことは想像に難くない。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中入り軍の快捷かいしょうの報をうけて、一時は、歓呼にきたてられていたが、勝家の戦局観による中入り軍の急速な後退命令が、いっこう行われず、特に、馬上歴々の衆を次々にさしむけても
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山崎の快捷かいしょうまで、戦政両略の主動を取って来た筑前守こそは、必ずや誰よりも多くの獲得を欲するであろうと人々はみな予想していたに関わらず、彼が受けたのは、諸将並に丹波一国にすぎず
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)