御神楽おかぐら)” の例文
田舎みやげの話し草に、若宮前で御神楽おかぐらをあげて、ねじりろうの横手を通ると、種々の木の一になって育って居る木がある。寄木やどりぎ、と札を立てゝある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
社会主義者だの無産者だのというむずかしい神〻の神慮をすずしめたてまつ御神楽おかぐらの一座にも相成る訳だ。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一体古代の笑いは敵魔懾伏しょうふくの魔法であったことが民俗学の方から次第に明らかにされて来ているが、そこまでは溯らなくても、奈良・平安時代の御神楽おかぐらには、天鈿女命あめのうずめのみことが岩戸の前で踊ったように
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
御神楽おかぐら何時いつでもそとつてゐる。さむときでもそとる」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御神楽おかぐらや火を衛士えじにあやからん 去来
俳句上の京と江戸 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
「もっと踊れ、御神楽おかぐら武士め」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)