御折檻ごせっかん)” の例文
と衆人稠座ちゅうざのなかで御折檻ごせっかんのあったことや、安土の城内でもしばしば同様なはずかしめを加えられて来た例や、或いは、日頃といえ
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御折檻ごせっかんくらいは御加えになろうかと、私ども一同がきもを冷すほどでございましたが、それでも若殿様は晴々と、美しい歯を見せて御笑いになりながら
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「御重態の床から起き上がり、奥様を御呼付け、弓の折れを持っての御折檻ごせっかんじゃ」
乳房を——いいえ、女である事を看破みやぶられましたが運のつき、——その場にいとしい念日様をくくしあげて、女犯にょぼんの罪を犯した法敵じゃ、大罪人じゃと、むごい御折檻ごせっかんをなさいますばかりか
そりゃこそたいへん、兵士ネイブ御折檻ごせっかんなすった。
まざあ・ぐうす (新字新仮名) / 作者不詳(著)
「もとより二心ふたごころはない。たとえ御追放はうけても、殿の御折檻ごせっかん、この犬千代を真実、人間にして下さろうおぼめしと思えばむしろありがとうて」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、御折檻ごせっかんかも知れぬ。お心を割れば、追放なされたのは、かえって大きな御主君の愛かも知れない。——あの君には、うっかりしたことを、小利口顔していうと頭からこつんと一つ頂戴する。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御折檻ごせっかんの為、即刻、転役仰せつけられた』
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)