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御店
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おたな
ふりがな文庫
“
御店
(
おたな
)” の例文
大勝の
御店
(
おたな
)
の方から手伝いに来た真勢さんは日本橋
高砂
(
たかさご
)
町附近の問屋を一廻りして戻って来て、
復
(
ま
)
た品物を
揃
(
そろ
)
えに出て行こうとしている。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
御店
(
おたな
)
ものの懇親会というところだろう」と評し合っているうちに、十六七の小僧が
手摺
(
てすり
)
の所へ出て来て、汚ないものを
容赦
(
ようしゃ
)
なく
廂
(
ひさし
)
の上へ
吐
(
は
)
いた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
東京では今でも
御店
(
おたな
)
などという。魚の棚は魚商人が毎日または日を決めて魚の店を出した場所で、関西の都会にある魚町という町の名と同じことであろう。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
大勝の
御店
(
おたな
)
により、
石町
(
こくちょう
)
の御隠居の
本店
(
ほんだな
)
により、その他大勝
一族
(
いちまき
)
の軒を並べた店々により、あの辺の町の空気は捨吉に親しいものであった。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
まず第一には、
御店
(
おたな
)
で
舐
(
な
)
めた酒と、
長火鉢
(
ながひばち
)
の
傍
(
わき
)
でぐびぐびやった酒とは、この番頭にとって同じ経験であります。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
大勝の
御店
(
おたな
)
から田辺の家へよく使に来る連中で、捨吉が
馴染
(
なじみ
)
の顔ばかりでも、新どん、吉どん、
寅
(
とら
)
どん、それから善どんなどを数えることが出来る。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
國から二番目の兄に養父が上京した節、銀さんも
御店
(
おたな
)
の方から暇を貰つて逢ひに來たことが有りました。その時は皆な揃つて記念の寫眞を撮りました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
なにしろ銀さんは
御店
(
おたな
)
ずまひの身で、宿入の時より外には豐田さんの家へも來られませんでしたから。で、銀さんの着物の洗濯でも出來た時には私の方から持つて行きました。日本橋の本町です。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
店
常用漢字
小2
部首:⼴
8画
“御店”で始まる語句
御店者
御店風