御墨付おすみつき)” の例文
切害せし證據假初かりそめにも將軍家の御落胤に有べからざる凶相きようさうなり僞物にせものと申せしがよもあやまりでござるかと席をたゝいて申ける天一坊始め皆々口をとぢ茫然ばうぜんたりしが大膳こらへ兼御墨付おすみつきと御短刀たんたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
若年寄から東照宮の御墨付おすみつき——大場家の家宝ともいうべき品——を召上げられ、長い間留め置かれましたが、領地の騒ぎも納まったので、一とまず下げ渡されることになったのはツイ昨日きのうの事。
宿やどし奉りし上は何卒なにとぞ御出生の御子おんこを世に立度たてたく存じ奉れば後來迄のちのちまでも御見捨なき爲に御證據おんしようこの品をくだし置れ度と願ければ徳太郎君も道理におぼし召て御墨付おすみつき御短刀おたんたうそへて下されけり澤の井は押戴おしいたゞ御短刀おんたんたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)