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御互
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おたがい
ふりがな文庫
“
御互
(
おたがい
)” の例文
私「それは
御互
(
おたがい
)
に弱い人間同志の
競合
(
せりあい
)
を云うんだろう。僕のはそうじゃない、もっと大きなものを
指
(
さ
)
すのだ」
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして
御互
(
おたがい
)
に青年だちは、その息も聞えないような少女について考えなかったし、また少女も小さな彼女の
身体
(
からだ
)
によって作られた闇のなかに封じられてしまったように
咲いてゆく花
(新字新仮名)
/
素木しづ
(著)
それに、いやしくも神州男児で、殊に戦地にある
御互
(
おたがい
)
だ。どんなことがあろうとも、謂うまじきことを、何、撲られた位で痛いというて、味方の内情を白状しようとする腰抜がどこに在るか。
海城発電
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
御互
(
おたがい
)
の
身躯
(
からだ
)
がすれすれに動く。キキーと
鋭
(
する
)
どい
羽摶
(
はばたき
)
をして一羽の
雉子
(
きじ
)
が
藪
(
やぶ
)
の中から飛び出す。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
何だ、それでも
生命
(
いのち
)
があるでないか、
譬
(
たと
)
ひ肉が
爛
(
ただ
)
れやうが、さ、皮が裂けやうがだ、
呼吸
(
いき
)
があつたくらゐの拷問なら
大抵
(
たいてい
)
知れたもんでないか。それに、
苟
(
いやしく
)
も神州男児で、
殊
(
こと
)
に戦地にある
御互
(
おたがい
)
だ。
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
もうすでに切れかかっている。車の戸と窓があいているだけで、
御互
(
おたがい
)
の顔が見えるだけで、行く人と留まる人の間が六尺ばかり
隔
(
へだた
)
っているだけで、因果はもう切れかかっている。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
互
常用漢字
中学
部首:⼆
4画
“御互”で始まる語句
御互様