待遇あしらい)” の例文
翌日になりようや七所借なゝとこがりをして百両まとめて、日の暮々くれ/″\に大伴蟠龍軒の中の口から案内もなしで通りましたが、前と違い門弟しゅ待遇あしらいが違う。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この淡泊極まる待遇あしらいに度胆を抜かれたというよりも、また、その淡泊によって、いっぱし利かせたつもりの凄味が吹き飛ばされてしまったというよりも、ここにいる絵師が
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おまけに博多一流で客待遇あしらいが乱暴と来ているから、金払いをキチンキチンとして飯をチャンチャンと喰ってさえおれば、半日や一晩いなくたって、気にも止めてくれないという
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
火は別にとらぬから此方こちへ寄るがよい、と云いながら重げに鉄瓶を取り下して、属輩めしたにも如才なく愛嬌あいきょうんでやる桜湯一杯、心に花のある待遇あしらいは口に言葉のあだしげきより懐かしきに
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
お紋は下へも置かぬ待遇あしらいでした。
当家には三味線さみせんがないから持参で夫婦揃って来て、客の待遇あしらいを頼むと云うから、友之助は余儀なく女房自慢でお村を立派に着飾らせ、自分も共々行ってお客の待遇を為し
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)