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当擦
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あてこす
ふりがな文庫
“
当擦
(
あてこす
)” の例文
もし叩きつけるとすれば、彼ら三人を無心に
使嗾
(
しそう
)
して、自分に
当擦
(
あてこす
)
りをやらせる天に向ってするよりほかに仕方がなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
また好んで
当擦
(
あてこす
)
りをするわけでもなんでもないが、一流の店ともあろうものが、こういう悪酒を作って売り出させようとする手段を卑しむのは、少しも無理がない。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
お絹は蔭でそうは言っても、面と向かうと
当擦
(
あてこす
)
りを言うくらいがせいぜいであった。少し強く出られると返す言葉がなくなって、泣きそうな目をするほど、彼女は気弱であった。
挿話
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
瞋恚
(
しんい
)
が燃ゆるようなことになったので、
不埒
(
ふらち
)
でも働かれたかのごとく憤り、この二三日は来るごとに、皮肉を言ったり、
当擦
(
あてこす
)
ったり、つんと
拗
(
す
)
ねてみたりしていたが、今夜の暗いのはまた格別、大変
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
叔母は最初から僕が原稿を書いて
食扶持
(
くいぶち
)
でも入れるものとでも思ってるんでしょう、僕がペンを持っていると、そんなにして書いたものはいったいどうなるの、なんて
当擦
(
あてこす
)
りを云います。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
当
常用漢字
小2
部首:⼹
6画
擦
常用漢字
中学
部首:⼿
17画
“当”で始まる語句
当
当然
当惑
当時
当前
当座
当家
当身
当麻
当嵌