弁慶橋べんけいばし)” の例文
主人が三十七、妻が三十二、長男が十六、長女が十一、二男が七つである。やしき神田かんだ弁慶橋べんけいばしにあった。知行ちぎょうは三百石である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
弁慶橋べんけいばしで乗りえてからは、人もまばらに、雨も小降こぶりになつた。あたまらくれた世のなかを眺める事が出来できた。けれども機嫌きげんわるちゝかほが、色々な表情を以てかれの脳髄を刺戟した。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)