座付ざつき)” の例文
座付ざつきをつけ、続いてちょっとでもこの三下りに入ったものだな——それからめい/\客の注文の座興の唄に応じたものだ。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
とお座付ざつきが済み、あとは深川の端唄はうたにぎやかにやる大分興にった様子、御家老も六十ぢかいお年で、初めて斯ういう席に臨みましたので快く大分に召上りました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
知人の旅行するごとに送別の宴あり。かえり来るごとに歓迎の会あり。会開かれて酒出ればかならず芸者現る。芸者現れてお座付ざつきけば、客酔うてかならずかくし芸をなす。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)