“幽壑”の読み方と例文
読み方割合
ゆうがく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
期待された使命を果たすばかりに止まらないで、更にまた幽壑ゆうがくには飛橋を渡し、絶崖には長梯を架して、驚異し嘆美し、そして自己を満足させようとする山岳宗徒に
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
客ニ洞簫とうしようヲ吹ク者アリ、歌ニヨツテこれヲ和ス、其ノ声、嗚々然おおぜんトシテ、うらムガ如ク、慕フガ如ク、泣クガ如ク、訴フルガ如シ、余音よいん嫋々じようじようトシテ、絶エザルコトいとノ如シ、幽壑ゆうがく潜蛟せんこうヲ舞ハシ
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
森林に彷徨さまよ幽壑ゆうがくに逍遥するの興趣は、都会の地に於てもとむることは到底不可能である。それ所ではない、わるくすると今に青い物は野菜の外に見られなくなるかも知れぬ。
望岳都東京 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)