幼々ういうい)” の例文
お輝は十六、美しく可愛らしく、幼々ういういしく、そしていじらしい娘ですが、許嫁いいなずけの兵太郎が殺されて、その悲歎は目も当てられません。
その文句は、いきなりに育って来たお増などには、傷々いたいたしく思われるくらい、幼々ういういしさと優しさとをもっていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
幼々ういういしいながら、どこか知的なひらめきでつゝんでいた。
光は影を (新字新仮名) / 岸田国士(著)
そこで兵太郎のことというと夢中になる娘のお輝をだました。——お輝は一寸見ちょっとみ幼々ういういしく、いかにも子供らしいが、もう立派な娘だ。
彦太郎の娘おてるはとって十六、行く行くは兵太郎に嫁合めあわせるつもり、本人同士もその気でおりますが、なにぶんまだお人形の方が面白がる幼々ういういしさを見ると