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平松刑事
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ひらまつけいじ
この
時、またおかしかつたのは
例の
平松刑事が、
相変らず
金魚のことを
気にしていたことである。よほどの
金魚好きにちがいない。
人間の
死体よりさきに、
金魚の
死んだことを
気にした
平松刑事は、
有頂天になつて
喜んで、その
日は
署を
早帰りしてしまつた。
すると
金魚屋は、その
頃の
時刻だつたら、パチンコ
屋にいたと
答えたから、
井口警部はその
実否を、
平松刑事に
命じて
確かめさせることにした。