差刀さしもの)” の例文
平常ふだん差刀さしものには頑丈すぎるが、陣太刀にすれば手ごろである。——それを抜いてひたいの真っ向にりかぶると
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武蔵が、はて? ——と感じたわけは、怖ろしく敏捷びんしょうなのと、黒扮装いでたちとはいえ、差刀さしものこじり足拵あしごしらえなど浮浪の徒や、ただの野武士とは、見えなかったからである。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)