小蝶こちょう)” の例文
随分ころりと来るであろう、きさまのろけた小蝶こちょうさまのお部屋ではない、アッハハハと戯言おどけを云えばなお真面目に、木槵珠ずずだまほどの涙を払うその手をぺたりと刺身皿さしみざらの中につっこみ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
君も知ってるだろうが、自転車を買ってね、遠乗とおのりをするんだとかなんとか言って、毎日のように出かけて行くよ。東京から来た小蝶こちょうとかいう女で、写真を大事にして持っていたよ。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
小蝶こちょうよ花にたはぶれて
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)