小庵しょうあん)” の例文
これが願主がんしゅでありますか——或は……いや実は仔細あって、右の額は、私が小庵しょうあんに預ってありましてな、内々ないないで、因縁いわれを、朧気おぼろげながら存ぜぬでもありませぬじゃが、日短ひみじかと申し
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
また御定番ごじょうばんの松浦九兵衛尉どのは法華ほっけの信者でござりまして、小庵しょうあんをむすんで上人しょうにんをひとり住まわせておかれましたところ、その上人もまつうらどのがろうじょうなさるのをきかれまして
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「あれに一小庵しょうあんがございます」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)