“小北(おぎた)” の例文
そうだ! 小北(おぎた)の許(とこ)へ行(ゆ)かねばならぬ——と思うと、のびのびした手足が、きりきりと緊(しま)って、身体(からだ)が帽子まで堅くなった。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いや、こうも、他愛(たわい)のない事を考えるのも、思出すのも、小北(おぎた)の許(とこ)へ行(ゆ)くにつけて、人は知らず、自分で気が咎(とが)める己(おの)が心を、我(われ)とさあらぬ方(かた)へ紛(まぎ)らそうとしたのであった。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)