“小一日”の読み方と例文
読み方割合
こいちにち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また成程なるほどそう云う気が起りでも致しませんでしたら、昇る気づかいのない竜を待って、いかに不承不承ふしょうぶしょうとは申すものの、南大門なんだいもんの下に小一日こいちにちも立って居る訳には参りますまい。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
る雲の底を抜いて、小一日こいちにち空を傾けた雨は、大地のずいみ込むまで降ってんだ。春はここに尽きる。梅に、桜に、桃に、すももに、かつ散り、かつ散って、残るくれないもまた夢のように散ってしまった。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)