寝々衣ねんねこ)” の例文
「……止そう、そんな事を云うんなら。」と葛木は苦笑して、棒縞お召の寝々衣ねんねこを羽織った、胡坐あぐらながら、両手を両方へ端然きちんと置く。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
敷いて重ねた腕枕に、ころりと横になって、爪先をすっと流す、となびいた腰へ、男の寝々衣ねんねこの裾を曳いて、半ばを掛けた。……
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
可哀あわれに美しくすごい瞳に、自分のを直して着せた滝縞たきじまお召の寝々衣ねんねこを着た男と、……不断じめのまだ残る、袱紗帯ふくさおびを、あろう事か、めるはまだしも、しゃらけさして、四十歳しじゅう宿場の遊女おいらんどの
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)