“寒月”の読み方と例文
読み方割合
かんげつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「まるで犬に芸を仕込む気でいるから残酷だ。時に寒月かんげつはもう来そうなものだな」「寒月が来るのかい」と主人は不審な顔をする。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これが『猫』の寒月かんげつ君の話を導き出したものらしい。高浜さんは覚えておられるかどうか一度聞いてみたいと思っている。
高浜さんと私 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
寒月かんげつくまなく照り輝いた風のない静な晩、その蒼白い光と澄み渡る深い空の色とが、何というわけなく、われらの国土にノスタルジックな南方的情趣を帯びさせるよる
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)