“淡島寒月”の読み方と例文
読み方割合
あわしまかんげつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
震火で灰となった記念物の中に史蹟というのは仰山だが、焼けてしまっておしまれる小さな遺跡や建物がある。淡島寒月あわしまかんげつ向島むこうじまの旧庵の如きその一つである。
俳諧師には其角堂永機、小説家には饗庭篁村あえばこうそん、幸田露伴、好事家こうずかには淡島寒月あわしまかんげつがある。皆一時の名士である。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
当時は正岡子規がマダ学生で世間に顔出しせず、紅葉が淡島寒月あわしまかんげつにかぶれて「稲妻や二尺八寸ソリャこそ抜いた」というような字余りの談林風を吹かして世間をけむに巻いていた時代であった。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)