密事みそかごと)” の例文
真実猫が嫌いであったのか、仮令猫にもせよ密事みそかごとを外の目に見られるのを恐れてわざと猫を追いました事やらよくは判りませぬが、左様申し上げたのでございました。
殺された天一坊 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
打ち返し見てほゝ笑み、開き見んとするさまなりしが、忽ち又首打ちりて、手快てばや抽箱ひきだしの中に投じたり。そのさま密事みそかごとして父母などに見られしに驚く小兒に似たりき。
下郎は口のさがなきもの。放っておくと、ひとに知られたくないじぶんの密事みそかごとまで喋るようなことになろうとかんがえ、それで、思い切ってこんなことをやらかしたんだろうと……
最初は女がそのほうになびいていっしょに雁鍋がんなべもつつき、向島の屋台船で大いに涼しい密事みそかごともなんべんとなく繰り返していたのに、年のいったのもまた格別な味といわんばかりで、もう五十を過ぎた