家斉いへなり)” の例文
旧字:家齊
錦橋は宝暦十二年に広島にうつり、安永六年に大坂に徙り、寛政四年に京都に上り、八年に徳川家斉いへなりの聘を受け、九年に江戸に入つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
仏蘭西フランス革命も、イギリスの産業革命も、アメリカのフルトンの蒸汽船の発明も、十一代家斉いへなりの寛政、享和、文化の頃である。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
時の将軍家家慶いへよし公は、前の大御所家斉いへなりが女の唇が好きだつたのと違つて、若芽薑が何よりも好物であつた。若芽薑といへば、どんな場末の安料理にもはつてゐるものだ。