ムロ)” の例文
允恭天皇が、皇后のムロほぎに臨まれた際、舞人であつた其妹衣通媛を、進め渋つて居た姉君に強要せられた伝へ(日本紀)がある。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
まれびとなることばが、実は深い内容を持つて居るのである。ムロほぎに来る正客は稀に訪ふ神の身替りと考へられて居たのである。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ほかひゞとは寿詞を唱へてムロや殿のほかひなどした神事の職業化し、内容が分化し、芸道化したものを持つて廻つた。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
桜町中納言(信西入道の子。成範民部卿)が、平治の乱の末に、経宗・維方の讒訴で流されてゐた下野のムロ八島ヤシマから戻つたが、以前の様に後宮出入りが自由に出来なかつた。
鸚鵡小町 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)