宗湛そうたん)” の例文
同行の神谷宗湛そうたんの父の紹策しょうさくなどは、もう天文初年頃から朝鮮へも渡っているし、中国にも行き、厦門アモイ柬蒲寨カンボジヤなどとも交易していた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
俺は近ごろ足軽あしがるというもののひげづらを眺めていて恍惚こうこつとすることがある。あの無智な力の美しさはどうだ。宗湛そうたんもよい蛇足じゃそくもよい。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
俺は近ごろ足軽あしがるといふもののひげづらを眺めてゐて恍惚こうこつとすることがある。あの無智な力の美しさはどうだ。宗湛そうたんもよい蛇足じゃそくもよい。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
「博多の宗室どのと宗湛そうたんどののお二人が、いつなとお越し賜わるようにと、お茶室の方にひかえられておりまする」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……さすがに、この牧谿もっけいはよいの。近頃の眼福。信忠もようておけ。これがかねて噂にも聞く牧谿の遠浦帰帆之図えんぽきはんのず。なんと宗湛そうたんは、憎い名幅を所持なす男ではないか。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)