守護まも)” の例文
そうしてその寝台のすその床の上には、少女よりも心持ち大きいかと思われる棕梠しゅろの毛製の熊が一匹、少女の眠りを守護まもるかのように、黒い、ビックリしたを見開きながら
白菊 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
だってじいさん、そうじゃあねえか、俺らは御岳みたけの氏子だよ。それ神様というものは、氏子を守護まもるがお義務つとめだ。ところが話は反対ぎゃくじゃあねえか。干乾しにしようって云うのだからな
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
円枝さんが買って出てあたしを守護まもって下すったんです。
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
人間の国を守護まもっています。
アイヌ神謡集 (新字新仮名) / 作者不詳(著)
池と家とを守護まもるようにして、空を摩すような大森林が、錆びた鉄のような頑丈な幹と、黒曜石のような黒い葉とで、周囲をグルリと取り巻いているのは、まさしく偉観と云ってよかった。
神秘昆虫館 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)