季綱すえつな)” の例文
その三名が立つと、正成はすぐ、弟の正季まさすえ、義兄の季綱すえつな、ほか安間、和田、橋本、神宮寺などの一族中のおもな者七、八名を赤坂城へよびにやった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところで、とうの正成は、なお赤坂城へも姿をみせてはいなかった。すべては水分みくまりたちのおくから弟の正季、祐筆の安間了現、久子の兄松尾季綱すえつならにさしずしていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
同族の南江正忠、松尾季綱すえつな、橋本正安など、いずれも、近村に住む縁者どもで
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、書院の内へ、季綱すえつなをつれて入った。爺の左近も、季綱のうしろに坐った。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水をふくんだ縄ばたきを持った兵が近くに落ちた火箭ひやをすぐたたき消している。正成は歩いて、ひがし足場の松尾季綱すえつなと、西足場の神宮寺正師じんぐうじまさもろ、そのほかのるいへむかって、初めてこう号令した。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松尾刑部季綱すえつなは、そういって、なぐさめた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)