女讐めがたき)” の例文
まま女讐めがたきとみたり出世讐しゅっせがたきとそねんでも、また時には恩を売って彼の歓心を買おうともし、将来の提携だけは失うまいとしていた道誉だったのである。が今は
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「よも、返辞はできまい。それとも、貴様の口ぐせにいう大義名分を引ッ込めて、おれを逆恨さかうらみの女讐めがたきに、その女くせえ手で、来の了戒を抜いてみるか——」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
張文遠にすれば、宋江は憎い女讐めがたきだし、上役ながら、日頃の余りに良い彼の評判をくつがえしてくれたい気持ちやら、またその椅子いす累進るいしんの野心なども手伝っていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かなり深く、自分を理解してくれている主君や釘勘にさえ、疑惑の目をもってみられているお粂との関係を、仇たり女讐めがたきたる日本左衛門が、今のようにののしるのは当然なことです。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おれは天下に、おれの歯型のある女に触れた奴は、おれの女讐めがたきだといって歩くから
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
影さす女讐めがたき
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女讐めがたき!)
死んだ千鳥 (新字新仮名) / 吉川英治(著)