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天禄
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てんろく
ふりがな文庫
“
天禄
(
てんろく
)” の例文
味方の一兵一卒も損せず、主君の領土の一木一石も用いずに、築きあげたこの城だ。五百貫の禄地も、敵から斬り取って、
天禄
(
てんろく
)
を
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それを思えば、こん夜の酒は、どうせ百姓家から盗みだした地酒で味はわるいが、時にとっての
天禄
(
てんろく
)
の美味っていうやつだ
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
飯のため、飯に使われてあくせくせんのが武士だ。天職のために、御奉公の本分のために、生涯する。飯はつき物、人間の
天禄
(
てんろく
)
だ。——頼むから、貴様あ、飯を
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
黄匪
(
こうひ
)
の害に泣いている地方はたくさんある。まずその地方へ行って、黄巾賊を追っぱらうことだ。その後には、正しい税と食物とが収穫される。それは掠奪でない。
天禄
(
てんろく
)
だ。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「孫家の兄弟は、いずれも才能はあるが、どれも
天禄
(
てんろく
)
を完うして終ることができまい。ただ末弟の
孫仲謀
(
そんちゅうぼう
)
だけは異相である。おそらく孫家を保って寿命長久なのはあの児だろう」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
そうやって、横手を打っていられるが、それらの
罪業
(
ざいごう
)
はみな、自分に
回
(
かえ
)
ってくるものなのだ。おのれの
天禄
(
てんろく
)
をおのれで奪い、おのれの肉身をおのれで
苦患
(
くげん
)
へ追いやっているのだ。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
食物は鳥獣でさえ
天禄
(
てんろく
)
というものがあるのに、万物の霊長といわれる人間が、ただ喰うためにのみ働いて、この世を楽しむすべも知らないというのは、情けないことではないか。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(食物は、どこにでも得られる物だ。人間には
天禄
(
てんろく
)
があるから)
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“天禄”の意味
《固有名詞》
天禄(てんろく)
日本の元号の一つ。安和の次で、天延の前。970年3月から974年12月までの期間のこと。
《名詞》
天から授けられたもの。天の恵み。
(出典:Wiktionary)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
禄
漢検準1級
部首:⽰
12画
“天”で始まる語句
天
天井
天鵞絨
天狗
天晴
天幕
天窓
天気
天地
天竺