大掴おおづか)” の例文
葉子はその収入を大掴おおづかみに計算しはじめたが、財産がどのくらいのものかはわかりようもなかった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
余所よその子供の世話を焼くひまに、自分のに風邪をかせないように、外国の奴隷に同情をする心で、御自分お使いになる女中をいたわってやって欲しいんですが、これじゃ大掴おおづかみのお話です
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その差別は男性女性という風な大掴おおづかみな分け方を以て表示され得るものでなくて、正確を期するなら一一の状態に一一の名を附けて行かねばならず、そうして幾千万の名を附けて行っても
母性偏重を排す (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
と読本を受取って、片手で大掴おおづかみに引開けながら
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)