夜明よあかし)” の例文
御城の北一里にあるつるぎみね天頂てっぺんまで登って、其所の辻堂つじどう夜明よあかしをして、日の出を拝んで帰ってくる習慣であったそうだ。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
淺草の觀音堂の階段に夜明よあかしをした事もある。木賃宿の行燈あんどうに夜半驚いて虱をさぐり、銘酒屋の曉を人に襲はれ、裏露地をくゞつて逃れ去つた事もある。
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
親爺おやぢの云ふ所によると、かれと同時代の少年は、胆力修養のめ、夜半やはん結束けつそくして、たつた一人ひとり、御しろきた一里にあるつるぎみね天頂てつぺんのぼつて、其所そこの辻堂で夜明よあかしをして
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)