夜居よい)” の例文
修法しゅほうをする阿闍梨あじゃりたち、夜居よいの僧などは院の御心痛のはなはだしさを拝見することの心苦しさに一心をこめて皆祈った。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)
着て、夜居よいのお坊様のように私はなろうと思うのですから、今度などよりもっと長くお目にかかれませんよ
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
阿闍梨あじゃり夜居よいの護持僧を勤めていて、少し居眠りをしたあとでさめて、陀羅尼だらにを読み出したのが、老いたしわがれ声ではあったが老巧者らしく頼もしく聞かれた。
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「もう夜居よいなどはこの健康でお勤めする自信はありませんが、もったいない仰せでもございますし、おかくれになりました女院様への御奉公になることと思いますから」
源氏物語:19 薄雲 (新字新仮名) / 紫式部(著)
いろいろ祈祷きとうなどをさせていても効験しるしの見えない気がする。それでも祈祷はもう少し延ばすほうがいいね。効験をよく見せる僧がほしいものだ、何々僧都そうず夜居よいにしてあなたにつけておくのだった
源氏物語:51 宿り木 (新字新仮名) / 紫式部(著)