増上寺ぞうじやうじ)” の例文
「お咲が歸つたのは、増上寺ぞうじやうじの鐘が四つを打つたのと一緒でした、あれから順八さんを誘つても、道順ですから、檜物町へは四半刻はんときともかゝりません」
其間そのあひだ余程よほど文章を修行しゆぎやうしたものらしい、増上寺ぞうじやうじ行誡上人ぎやうかいしやうにん石川鴻斎翁いしかはこうさいおうの所へ行つたのはすべ此間このあひだの事で、してもつぱ独修どくしうをした者と見える、なんでも西郷隆盛論さいごうたかもりろんであつたか
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
溜池ためいけ屋舗やしきの下水落ちて愛宕あたごしたより増上寺ぞうじやうじの裏門を流れてこゝおつる。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)