基督降誕祭クリスマス)” の例文
令嬢といふのは、阿父おとうさんそつくりの顔をした、基督降誕祭クリスマスの前夜、サンタ・クロオスの袋から転がり出したやうな罪のない罪のない女の子なのだ。
過般くわはん篠田長二除名の騒擾さうぜうありし以来、信徒の心を離れ離れとなりて、日常つね例会あつまりもはかばかしからず、信徒の希望のぞみなる基督降誕祭クリスマスさへきはめて寂蓼せきれうなりし程なれば
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
丁度岩沼の基督降誕祭クリスマスに招ばれて行った後へ、君が訪ねて来て……あんな田舎らしい基督降誕祭に遭遇であったことは僕も始めてでしたよ……信者が五目飯なぞをいて御馳走ごちそうしてくれましたッけ。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
少年少女はいづれも基督降誕祭クリスマスの贈物貰ひたれば、歓喜の声振り立てて帰り行けり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
老女おばさん、う来て下さいました、今夜は近所の小児等こどもらを招きまして、基督降誕祭クリスマスを営むことに致しまして、——其上、十二月廿五日と云ふ日に特別の関係ある婦人の新客がありますので
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)