国民こくみん)” の例文
旧字:國民
それには、国民こくみんが、もっとものしりにならなければならない。そうだ、国民こくみん教育きょういくしなければだめだ。よし、わたしは、その教育者きょういくしゃになろう。
ぼくちいさかったときには、ごんごろがねをずいぶんおおきいものとおもっていた。しかし国民こくみんねんにもうじきなろうという現在げんざいでは、それほどおおきいとはおもわない。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
だい四には、国民こくみんだ。士族しぞくはもちろん、ひゃくしょうや町人ちょうにんどもでも、すこしばかり文字もじがわかるやつは、みんな役人やくにんになりたがっている。
「いや、わたしはごめんだね。役人やくにんにはなりたくないし、役人やくにん出世しゅっせしたいなど、一どもかんがえたことはない。わたしは平民へいみん、ただの国民こくみんでいいのだ。」