四色よいろ)” の例文
駿府の城ではお目見えをする前に、まず献上物が広縁ひろえんならべられた。人参にんじん六十きん白苧布しろあさぬの三十疋、みつ百斤、蜜蝋みつろう百斤の四色よいろである。江戸の将軍家への進物しんもつ十一色に比べるとはるかに略儀りゃくぎになっている。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
すそだけが四色よいろの波のうねりを打って白足袋のこはぜを隠す。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)