“よいろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
四種50.0%
四色50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
八百屋の店には、朝市へ買出しに行つた車がまだ帰つて来ないので、昨日の売残りが四種よいろ五種いついろ列べてあるに過ぎなかつたが、然しお定は、其前に立つと、妙な心地になつた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
親しい遠慮のない友達が来ると水菓子だの餅菓子だのと三種みいろ四種よいろも山盛りに積んだのを列べて、お客はそっちのけで片端からムシャムシャと間断しっきりなしに頬張ほおばりながら話をした。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
駿府の城ではお目見えをする前に、まず献上物が広縁ひろえんならべられた。人参にんじん六十きん白苧布しろあさぬの三十疋、みつ百斤、蜜蝋みつろう百斤の四色よいろである。江戸の将軍家への進物しんもつ十一色に比べるとはるかに略儀りゃくぎになっている。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
すそだけが四色よいろの波のうねりを打って白足袋のこはぜを隠す。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)