“器量(うつわ)” の例文
それも悪(わる)いとは申(もう)さぬが、しかし一升(しょう)の桝(ます)には一升(しょう)の分量(ぶんりょう)しか入(はい)らぬ道理(どうり)で、そなたの器量(うつわ)が大(おお)きくならぬ限(かぎ)り、いかにあせってもすべてが腑(ふ)に落(お)ちるという訳(わけ)には参(まい)らぬ。
九女八は、襟白粉(えりおしろい)の刷毛(はけ)を、手伝いに来てくれた、鏡のなかにうつる静枝にいった。根岸の家にも一緒にいる内弟子の静枝は、他のものとちがって並々の器量(うつわ)でないことを知っているので
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)