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嗤笑
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しせう
ふりがな文庫
“
嗤笑
(
しせう
)” の例文
夫が凡て自分や久米を
嗤笑
(
しせう
)
し軽蔑して居るやうに聞える。凡そその時の二、三十分間のイヤな心持は、恐らく自分の生涯に二度とあるまい。
学生時代の久米正雄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
私は私の
愚
(
ぐ
)
を
嗤笑
(
しせう
)
すべき
賢達
(
けんたつ
)
の士のあるのを心得てゐる。が、私自身と
雖
(
いへど
)
も私の愚を笑ふ点にかけては
敢
(
あへ
)
て人後に落ちようとは思つてゐない。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
種々の点に於て彼は其修業の不完全なりしことを
嗤笑
(
しせう
)
さるゝなるべし。彼の漢文は或は漢学者の物笑ひたるべし。彼の史論は或は考証家の
首肯
(
しゆこう
)
せざる所なるべし。
明治文学史
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
人々はそんな無理な事が出來るものかと
嗤笑
(
しせう
)
した。非難や嗤笑は、世の中の
賢顏
(
かしこがほ
)
する詰らない男、ガスモク野郎、
十把一
(
じつぱひと
)
からげ野郎の必ず所有してゐる
玩具
(
おもちや
)
である。
華厳滝
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
英吉利の評者が逍遙子に
嗤笑
(
しせう
)
せられたるは氣の毒なることなり。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
私は私の愚を
嗤笑
(
しせう
)
すべき賢達の士のあるのを心得てゐる。が、私自身と雖も、私の愚を笑ふ点にかけては、敢て人後に落ちやうとは思つてゐない。
後世
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
陶器をペルシア、ギリシア、ワコ、
新羅
(
しらぎ
)
、
南京古赤画
(
なんきんこあかゑ
)
、
白高麗
(
はくかうらい
)
等を蔵すれども、
古織部
(
こおりべ
)
の
角鉢
(
かくばち
)
の
外
(
ほか
)
は言ふに足らず。
古玩
(
こぐわん
)
を愛する天下の士より見れば、恐らくは
嗤笑
(
しせう
)
を
免
(
まぬか
)
れざるべし。
わが家の古玩
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“嗤笑”の意味
《名詞》
嗤笑(ししょう)
相手を見下して笑うこと。嘲笑うこと。
(出典:Wiktionary)
嗤
漢検1級
部首:⼝
13画
笑
常用漢字
小4
部首:⽵
10画
“嗤”で始まる語句
嗤