わっ)” の例文
精一杯にこう言って、あとはわっと泣き出すのをこらえるために、ワナワナと肩が揺れるのが見えます。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
わっという声ばかりに菊之助の息絶え、異様の叫びを聞いて夫婦は顔を見合せて家に駈け戻れば、吉兵衛うろうろ、子供は盥の中に沈んで、取り上げて見ればはや茹海老ゆでえびの如く
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
四辺あたりかまわずわっと声を上げて泣き立てる者もありました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
群集の中からわっときの声を揚げるものがありました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
お君はついにこらえられずわっと泣いてしまいました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)