品質もの)” の例文
「いえあるのよ。品質ものが悪いとどうしても損ね、そういう時には。親切なんかすぐどこかへ飛んでっちまうんだから」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
此狆の胸掛は百合子さんのリボンと同じ品質ものだと思いながら、乃公は狆の目を突付いてやった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
品質ものが好いからって二合ばかりずつのお酒をその度々たびたびに釜川から一里もあるこの釜和原まで買いによこすようなひど叔母様おばさんに使われて、そうして釣竿でたれるなんて目に逢うのだから
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)