ナヅ)” の例文
但、神の為に出し置いて迎へるといふのか、物の中から抜け出させてゐるからナヅけられたのかは少し明らかでない。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
まじなひ殊に、民間療法と言はれてゐるものゝ中には、一種讐討ち療法とでも、ナヅくべきものがある様である。
まじなひの一方面 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
常世神とは——此はわたしが仮りにナヅけた名であるが——海の彼方の常世の国から、年に一度或は数度此国に来る神である。常世神が来る時は、其前提として、祓へをする。
鬼の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其ばかりか、まやの神・いちき神といふ名称をさへ、右の海を渡つて来る神に、ナヅけてゐる。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)