アッ)” の例文
ジュウジュウと音を立てて暗くなって来た、私はその音に不図ふと何心なにごころなく眼が覚めて、一寸ちょいと寝返りをして横を見ると、アッ吃驚びっくりした、自分の枕許まくらもとに、痩躯やせぎすひざ台洋燈だいランプわきに出して
女の膝 (新字新仮名) / 小山内薫(著)
就中なかんずくきもを冷したというのは、ある夏の夜のこと、夫婦が寝ぞべりながら、二人して茶の間で、みやこ新聞の三面小説を読んでいると、その小説の挿絵が、アッという間に、例の死霊が善光寺ぜんこうじまいる絵と変って
因果 (新字新仮名) / 小山内薫(著)