いゑ)” の例文
何とせしぞ佐助が病氣でも起りしか、樣子によりて藥の種類もあれば、せかずに話して聞かせよと言へば、敷居際に兩手をつきたる老婆は慇懃いんぎんに、いゑ老爺ぢゞでは御座りませぬ
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼男あれとても惡る氣は微塵も無き人なれば、其方の爲よかれとての言葉ならんを、苦にはすまい物、まあ何事の起りにて其やうに腹は立しと例の通り慰めらるゝに、いゑ、否、否
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)