名打なうて)” の例文
ヤッサモッサ捏返こねかえしている所へ生憎あやにくな来客、しかも名打なうて長尻ながっちりで、アノ只今ただいまから団子坂へ参ろうと存じて、という言葉にまで力瘤ちからこぶを入れて見ても、まや薬ほどもかず
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
觀音樣といひ辨天樣といひ、ヴィナスといひ、それが名打なうてな傑作であるといふ以上には、必ず曲線や、慈愛に富んでる微笑が、如何にも生き/\して命あるものであらねばならぬ。
彫刻家の見たる美人 (旧字旧仮名) / 荻原守衛(著)