吉記きっき)” の例文
たとえば法住寺殿ほうじゅうじでん合戦の当日の記事でも、九条兼実の玉葉には「——十一月十九日、己酉キイウテンカゲル、時々小雨」とあるが、藤原経房の吉記きっきだと「十一月十九日、己酉、テンレル」
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玉葉ぎょくようをはじめ、吉記きっき愚管抄ぐかんしょう吾妻鏡あずまかがみ、そのほかどうよせ集めてみても、寿永二年七月の平家西走前後の記事など、ほとんど大同小異で、四、五十行の小記事があるにすぎないし
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)