合天井ごうてんじょう)” の例文
合天井ごうてんじょうなる、紅々白々こうこうはくはく牡丹ぼたんの花、胡粉ごふんおもかげ消え残り、くれない散留ちりとまって、あたかもきざんだものの如く、髣髴ほうふつとして夢に花園はなぞのあおぐ思いがある。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この護摩堂の天井は唐木からき合天井ごうてんじょうになっておりまして、そこに親獅子おやじし仔獅子こじしの絵がかいてあった——今はないけれども——その母獅子のほうは、狩野秀信かのうひでのぶの作。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)